「もう、起きるの遅いわよ。朝ごはんは?」
雪子おばさんがすぐに零に問う。
零は並んで朝食を食べている私と蓮を一瞬だけ見たあと「いらねえ」とひと言だけ言って家を出ていった。
……なんなの、本当にムカつく。
零が出たあと私たちも学校へと向かい、いつも他愛ない話をしながら蓮と登校するのが私の喜びなのに、話題はアイツのこと。
「なんか零、いつにも増して機嫌わるかったね」
やっぱり双子だから、蓮は零を心配しているような顔つきをしていた。
「機嫌がわるいのなんて、いつものことじゃん」
むしろ、零が機嫌がいい時なんて滅多にない気がする。
「でもあの苛つきはいつもと違う感じに見えたな。妙に攻撃的っていうか……。理由は分からないけど、今日の零にはあんまり近づかないほうがいいかも」
きっと双子の勘だろう。
言われなくても近づかない。なにに対してピリピリしてるか知らないけど、勝手にひとりで怒ってればいい。
私だって、零とはもう関わりたくないんだから。



