たとえばきみとキスするとか。



それでお土産コーナーへと立ち寄り、可愛いぬいぐるみとかがたくさんあったけど、買って帰ったらバレるからと我慢をして。

最後にふたりで見たのが出口に一番近いクラゲの水槽。プカプカと蛍光ライトで照らされているクラゲが青から赤へと変わり、息を飲むほど幻想的だった。

そんな水槽に見とれていると、蓮が突然私になにかを差し出した。それがこのネックレスだったのだ。


『値段は高くないけど誕生日プレゼント』

不器用にそう言いながら、蓮はネックレスを私の首へとつけてくれた。

そして……。


『ずっと今日みたいに笑っていられるように、俺が莉子の笑顔を守るから』

と、言ってくれた。

照れながら真っ赤になる顔と、チャームポイントの目尻の泣きぼくろさえ愛しく思えて、私はその日からずっとずっと、このネックレスを大切にしてきた。

なのに、なのに……。


「私がよく行くアクセサリーショップに修理できるか聞いてみようか?」

「……修理?」

気が動転して、そんなこと自分じゃ思いつかなかった。


「って言っても大体修理って、買った値段よりも高くつくっていうか。私はダメになったらすぐに新しいものを買っちゃうけど、莉子にとっては大切なものなんでしょ?」


値段なんて、関係ない。

水族館のお土産で売っていたネックレスでも、私にとってはダイヤモンドよりも価値のあるものだ。


「どのくらいで直るか分からないけど、莉子がそれでもいいなら電話してあげるよ」

「うん!しいちゃんお願い!」

気づくと私はしいちゃんの手を握りしめて頼んでいた。