たとえばきみとキスするとか。




体育が終わったあとは比較的ラクな授業が続いて、あっという間に1日が終わった。今日もテスト勉強のために全部の部活は休み。

しいちゃんと帰ろうと思ったけど、どうやら彼氏とデートらしい。


「雨で、残念だね」

外はどしゃ降り。明らかにデート日和じゃない。


「うん。でも今日は元々彼氏の家に行く約束だったから」

「仲良しだね」

「まあ、喧嘩はよくするけどね」


彼氏に会う前のしいちゃんはいつにも増して可愛さがアップしている。「じゃあ、また明日ね」と、教室を出ていくしいちゃんを見送って、私も帰る準備をはじめた。

次々と少なくなっていくクラスメイトの数。チラッと零の席を見ると、すでにカバンはなかった。


零に直接、確かめたいことがある。だけど、聞くのをためらっている自分もいる。

だって、もし私の考えてることが当たっていたら……。