たとえばきみとキスするとか。




「なんか映画より、莉子の視線のほうが気になった」

映画のあとファーストフード店に入り、今は向い合わせで遅めのお昼ごはんを食べている。


「え、ご、ごめん」

だって蓮と映画を見てるなんて不思議で。しかもスクリーンに映る俳優よりも蓮のほうがイケメンだったから、なんだか改めてすごい幼なじみを持ったなあって、感心してしまったのだ。


「ううん。俺もポップコーン食べるフリして莉子の手を触っちゃったし」

「そ、そうなの?」

いつも手を伸ばすタイミングが一緒だなって思ってたけど。


「そういうのに気をとられて内容には集中できなかったけど、莉子が見たい映画を一緒に見れて嬉しいよ」


……蓮の笑顔。

私はやっぱり大好きだし、すごく落ち着く。

ここ最近、とても不安定な日々が続いていたけど、蓮から元気をもらえたような気分だ。