たとえばきみとキスするとか。






そして週末。私は約束どおり蓮と出掛けることになった。あまり私服は自宅から持ってきていないけれど、一応私の中ではオシャレランクが高い膝たけのワンピースを選んだ。

靴は歩きやすいようにスニーカーにして、頭には紺色のニット帽を被った。


「とりあえず、駅に向かって歩こうか」

蓮は白のTシャツの上に黒色のトップコートを羽織り、下はシンプルなボトムス。

モデルですか、ってぐらいカッコよくて、私のファッションは大丈夫だろうかと今さら不安になってきた。


「莉子はどこか行きたいところとかある?」

「あれ、蓮こそどこか行きたい場所があるんじゃないの?ほら、買い物したいって」

すると蓮が「それは……」と気まずそうに頬を掻く。


「ただの莉子とデートするための口実」

「え、デ、デート!?」

なんだか気軽にぷらぷらとするだけかなって思ってたから、ますます私で大丈夫だろうかと固くなってしまった。