柊花は少しビックリした顔をしていたけど、すぐに「そうだったんだ」と、いちごタルトをひと口食べる。
そしてアイスミルクティーの氷をクルクルとストローで回しながら「じゃあ、色々と勘づいてるよね?」と、柊花が眉を下げた。
「付き合ってたんでしょ?零と」
核心的な部分は私から言った。
「本人から聞いたの?」
「……うん。昨日」
「そっか」
柊花は複雑そうな顔をして、ストローから手を放す。
「ごめんね。黙ってて」
「……なんで、そういうことになったの?」
「ほら、中3の夏休みにみんなで花火大会に行ったでしょ?その時にふたりきりになる時間があって、流れでというか、気づいたらそういうことになってた」
花火大会……。
たしか中学最後の夏だからと、クラス全員参加で行くことになり、零はひどく面倒くさがっていたけれど、私が無理やり引っ張って行ったのだ。
あの時は、女子はみんな浴衣を着ていて、私もアサガオの浴衣で行った。
なんとか蓮に可愛いと思われたくて、私は必死だった。
蓮を狙ってた子は他にもいたけれど、私は蓮の隣をなんとかキープして、一緒に大きなリンゴ飴を半分ずつ食べた。
私が蓮しか見ていない間に、零がなにをしてたのか、柊花がどこにいたのか記憶には残っていないけれど、まさかその時にふたりが急接近していたなんて……。



