神様修行はじめます! 其の五のその後

「うがあぁぁぁ――――!」


 聞き慣れた勇ましい雄叫びが、あたしの鼓膜と心にビリビリと痛いほど響いた。


 怒りに燃えるしま子の頭のツノの陰から、小さな生き物がヒョコリと顔を覗かせる。


 その生き物が、ピョーンとあたしの手元に飛び込んできた。


「エレオノーラ?」


 お岩さんのペットになった穴爪ネズミが、あたしを見上げて短いシッポをブンブン降っている。


 その自慢そうな姿を見て、すべてを理解した。


 やっぱりキミは、しま子の血を吸っていたんだね?


 そして、その血をしま子に戻してくれたんだね?


 じゃあ、これは夢じゃない。


 目の前の赤鬼は……。


 この、赤鬼は……!



「……しぃまぁ子おぉぉぉ――!!!」


「があぁぁぁぁ――――!」



 あたしの全力の絶叫と、しま子の咆哮が重なる。


 しま子は、素早い動きで再び青鬼に襲いかかった。


 地面に倒れた青鬼を、激怒の表情で『これでもか!』と言わんばかりに殴りつけている。


 この表情は、あたしに危害を加えようとする敵を前にしたときの、いつものしま子の表情だ。


 しま子が、あたしを守ろうとしてくれている!