「・・・・ハッ!」





目を覚ますと、白い天井が目に映った。
私は病院のベッドで寝ていた。

『はな!起きたのね!良かった…!!』




私の顔を覗き込みながら、母は目を潤ませていた。


『あなた、熱中症で倒れたのよ!』


「え?」


『車で寝てたんでしょ?よく起きて家まで帰ってこれたわね。

もう少し遅かったら、間に合わなかったって・・・本当に良かった!!』







―――ああ、そういうことか




私はまだ力の入らない口で、ボソボソと話した。


「私ね、不思議な夢を見たの。
おおばあちゃんがね、出てきたの。それで、叫ぶような声で、必死に起こしてくれたの。体をガクガク揺らしたりして。

それで、起きたの」


『それ!絶対におおばあちゃんよ!
まだこっちに来ちゃだめ!って、起こしてくれたのよ!!』




おおばあちゃんは、いつも、はなのことを見守ってくれているのよ…


母は泣いていた。












そうか、

久しぶりにおおばあちゃんに会えたんだ。



また、助けてくれたんだね。





私は、天に向かって呟いた。


「  ありがとう、おおばあちゃん  」