「何でアンタがここに...!!」
「何でって、遊びに来たに決まってんだろ。
まさか勉強しにこんなとこ来ねーよ」
「...一人なの?」
「なわけあるか。
お前の元カレと、その今カノも一緒だよ」
翠斗と奈緒も、ここにいるんだ...。
二階堂がここにいるってことは、2人もこの近くにいるはず。
タイミング悪いときに来ちゃったな。
私を見下ろす二階堂の目はとても冷たく、無感情。
この前あんなことがあったし、何をされるか分からない。
ここは逃げるのが得策かな...。
一歩引いたとき、ポケットの中の携帯が震えた。
...蓮央かもしれない。
それなら無視するわけにはいかない。
でも、二階堂が隙をついてくる可能性もある。
「...出れば?
心配しなくても奇襲したりしねーよ」
「......」
「信用ねーなぁ。
今の俺は完全にプライベートだし、そもそも翠斗の命令がなきゃ動けねぇ立場の人間なの。
そこんとこ、分かる?」
確かにそうかもしれないけど、100パーセント信頼できるわけじゃない。
二階堂を警戒しつつ、電話に出た。
「...もしもし?」
『咲誇、悪い。今終わった。どこにいる?』
「入ってすぐのところ...」
『わかった。走ってくから、待っとけ』
電話が切れると、二階堂は可笑しそうに笑った。
「その声...【睡蓮】の総長か。
休日まで一緒なんて、お前ら付き合ってんの?」
「...だったら何?関係ないでしょ?」
「まぁな。
...ただ、面白くなりそうだと思ってさ」
『面白くなりそう』
二階堂がそう言う時は、絶対にロクなことにならない。
こいつ、何を考えてるの...!?


