〝俺にキスされそうになったとき、嫌だって思ったでしょ?〟


帰宅してから、さっきの仁の言葉を思い出す。


〝何で嫌だって思った?〟


〝聞き方変えよっか。誰の顔がよぎった?〟


仁には全て見透かされてるのかもしれない。


私が何考えてるかも。


〝翼だろ?〟


何で何も言ってないのに分かるんだろう。


そして、何で性悪の顔がよぎったんだろう。


〝だから、そーいうことだよ〟


私がどういうことかと聞き返せば、仁はニヤリと口角をあげたんだ。


〝ここまでヒント出して気づかねぇかぁ。こりゃかなりの鈍感娘だわ。翼も大変だなー〟


仁の謎に満ちた言葉は、今私の頭を悩ませてる。


〝まぁ、また何かあったらメールして。恋のキューピットが駆けつけるから〟