は...はぁ?
そっちがぶつかって来たくせに、何よ、その言い方。
確かにあたしも悪いかもしれないけど、そこまで言うことないじゃない。
ムッとしていると、隣にいた金髪の背の高い男の子が割って入ってきた。
「まぁまぁ、リク。見てなかった俺らも悪いんだし」
「...お前はそうやってすぐ味方する」
「女の子には優しくするのが礼儀だからね」
言いながら、落ちたあたしの鞄を拾う金髪くん。
丁寧にも汚れをハンカチで拭いてから差し出してくれた。
「はい、どうぞ」
「ど、どうも...」
「リクがごめんね。
いつもこんなんだから気にしないでね」
「はぁ...」
この人は、優しいのかな?
黒髪の人は最悪だけど!


