「私は姫様の教育係で、エドワルドと申します。
姫様がここにいることはどうかご内密に」


「はぁ...。
で、でも、何でこんな危険な学校に?」


「陛下がご命令なさったからです。
王族たるもの、いざという時は自分の身を守れるよう修行しておくべきであると。
もちろん、危険な時は私がサポート致します」


「ナナが来たいと言ったんですか?」


「姫様のご意思は関係ありません。
陛下のお言葉は絶対ですから」




へぇ...。


王族も大変なんだなぁ。


自分が行く学校すら親に決められるなんて。


で、常にお付きの者がそばに居る。



そんな生活...あたしには想像もできないや。




「じいや、もう大丈夫だから帰ってよ。
明日の準備もしないといけないし、忙しいの」


「かしこまりました...が、くれぐれも素行にはお気を付け下さい」


「はいはい、分かってるわ」


「では、私はこれで」




最後にうやうやしく一礼して、じいやさんは部屋から去っていった。