紅色に染まる

私は全部覚えているわけじゃない。


むしろ半分以上は覚えていない。


でもこれは違う。私の居た世界じゃない。


私はカウンセリング室らしき所を走り抜け、止めてくる大人もかわして外へ行く。


外へ行くと森。


木ばかりが並んでいる。


私は木の影に隠れ、あの人達が遠くへ行くのを待つ。


周りに人が居なくなり少しほっとする。


うまく逃げようと振り返る先には…







木の枝に結び付けられ輪が出来ているロープ。


近くには台にする為であろう丸椅子が1つ。


どう考えても…これを使う方法は一つだ。


私はその輪に惹かれていく。


「ダメ…だ……今…は許さ…れ…な…」


言葉でそう言っていても体が勝手に惹かれていく。


ダメだ…ダメだ…と繰り返しても1歩、また1歩と足は勝手に進んでいく。