『……あのさ、夜木君』



「……なに??」



ポンポンッと彼の背を叩きながら、話しかける。もう楽になろうと口を開いた。



『私ね、夜木君のことが……スキ』



「…………え??」



間の開いた返事に、言うのをためらう。それでも言わなきゃ、伝えないと。




『迷惑だね……ごめん、ごめんなさい……』



ポロポロと涙が溢れ始める。



ごめんなさい、好きになって。貴方に見合う女の子じゃないのに、ごめんなさい



『ご、めんなさい。……でも、すきで……んッ』



体が硬直した。目の前には彼の顔、唇に触れる熱に目を見開く。ゆっくりとはなれたと思うと、また触れる。



『よ、ぎ……くん??』



「謝らないでよ。俺フッたみたいじゃん……。俺も好きだよ、入学式のときからずっと」



『……はい!?』



いろんな感情が吹き飛ぶほど重大な事実を耳にした。モードぶち壊し、でもそれどころじゃない。