「もしかして、妬いてるの?



お兄ちゃんにヤキモチ妬いてるの?」




ああ、そっか。




言われて気づく確かなこと。


お兄ちゃんお兄ちゃん、そう凛が離す度どこかイライラが止まらなかった。



モヤモヤして、理性を保てなかった。



これが嫉妬ーーー?




だけど、君をたくさん傷つけた。




「泣かないで、私は大丈夫。


頼くんの味方だよ」



君が、差し出す手を握った。



微かに震える君を抱き締めた。



「ごめん、ひどいことしてごめん。



けど俺は、凛が好きだ。



誰にも、渡したくない」



怖い…………君に嫌われたくない。


震える手が、優しく俺を包む。



「私も、頼くんが好き。

怖かったけど、私が好きでヤキモチ妬いたんだし。


いいの。


嫌じゃなかったよ、キス」



そう、頬を染める凛はメチャクチャ可愛くて、誰にも見せたくない。



「俺と付き合って凛‼」



君が、微笑んだ。


「はい、喜んで!」


俺と君は"恋人"になった。