ガンッ……………



「ッッ、誰だ」


「隼人くん!!」


頭に、強い衝撃を受け振り向くと金属バットを掲げたヤンキーが、三人いた。


頭から垂れる血に目眩を覚えた。



「いやぁ!!!離して‼」


凛ちゃんの声に頭が、覚醒する。


ハッ、と気づくと凛ちゃんは奴等に囚われていた。


「凛ちゃんーー!?


凛ちゃんを離せ!!」


俺がいくら叫んでも、奴等は離す気配はない。


そればかりか、きつく凛ちゃんを閉じ込め離さない。



頼に任されたのに、こんなことになって


自分は無欲だと、思い知らされた瞬間だった。