「えっーーーー?



お兄ちゃん?」



案の定、凛の顔が歪む。


「もう一緒にいちゃだめだ。お前には樋村もいるしな。

樋村もいやだろうし」



いや、樋村なんかどうだっていい。


凛の側に居て、押さえきれない気持ちを無くすには離れるしかないと思ったんだ。



「違うだろう。


自分だけのためじゃねーか、凛に近づくのが怖いからだろ」


「悪いかよ、お前には俺の気持ちわからねーよ」



睨み合う俺達に困惑の色を見せる凛は、今にも泣きそうだった。