「なんだよその目は、なんか言いたげだな」



俺は、樋村を軽く睨んだ。


「あんたは、凛が好きなんだろ?


妹じゃなく女としてーー」



ああ、やっぱり気づいたか。



俺は、ソッ、と目を伏せた。


校舎の壁に寄りかかり、ため息を吐いた。



「ああ、小さい時から凛が好きだ。



だけどアイツは血の繋がった妹だ。


俺らが交わることはない。」




無理なんだ。



兄貴として側にいることは出来ても




"恋人"になれるのは、違うやつ。



「だけど久しぶりにあった凛が可愛すぎて。


俺の理性は翔びそうだ。兄ちゃんどうしょう」



「いや、俺兄貴じゃないから。

可愛くても、手は出すなよ。


犯罪だからーー」



そっちかよ。


妹に手を出す兄貴とか、ヤバヤバだろう。


だけどーーーー