「凛、大丈夫か?」


地面に座り、下を向いてる凛に近づくと抱き締めようと手を伸ばした。


ーーーーーパシッ




払いのけられた俺の手。



「ダメッ、私汚れた。


汚い。

だから、触らないで」




君は震え泣いていた。



地面に大粒の雨を降らせてる。



凛ーーーー。




「凛、俺は凛が好きだ。



凛しか好きになれないんだ。


お前は汚くなんかない。



汚れてない。


俺が、俺色に汚してやるよ」



アイツのキスを忘れさせてやる。



君に優しく触れ、



優しくキスをした。



少しばかり、肩が震え涙を流す凛が愛しくて、



  優しく優しくキスをした。



「頼くん色に汚してーー」




虚ろな目で、俺を見る凛に気持ちのこもったキスをしてやる。



俺しか、目に映らない様にしてやる。


「好きだーーーー凛」





そう耳元で囁けば、君の瞳に宿る色のついた瞳。



涙を溜めた瞳にキスをした。