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会議会場である1年A組の教室には、まばらに人が集まり初めていた。

知り合いがいる人は雑談に興じているようだが、いない人は、居心地悪そうにしている。

優羽は言うまでもなく後者である。



(苦手だ…この空間)



とりあえず後ろの端の席に座る。

しばらく静かにしていると、座っていた席の机にドンと筆箱が置かれた。

驚いて横を見ると、ニッコリと優しそうな微笑みを浮かべる男子生徒がいた。

スリッパの色からすると、3年生だ。



「そこ、多分俺の席だと思うよ」



彼はそう黒板を指さしながら言う。

見ると、どうして気がつかなかったのか、座席表が貼られていた。



「す、すみません!」



慌てて確認すると、気まずいことに、本当の席は、間違えていた席の隣だった。

優羽は戻って彼の隣に座ると、もう一度謝ろうと彼を見る。

が、そのタイミングで担当の教師が来て、プリントが配られ、説明が始まってしまった。