「あ、ありがとうございます」 少女は小さな声でそう言うと、嬉しそうに笑った。 (あ…) その笑顔に、思わず一瞬見とれてしまった。 (笑うと、すごく…かわいい) 玲也は、チャリンと母親がお金を出す音でハッと我に返る。 「ありがとうございました。…またお越しください」 マニュアル通りの台詞。 だけど…この少女にまた会いたい。 玲也はそう心の底から思った。