完璧王子の溺愛事情

「あ、あのね、真央ちゃん」

私はさっき資料室で起こったことを話した。
そして私が男の人が苦手なのも。


「心愛ちゃんっ…怖かったよね、やっぱり一緒に行けば良かったねっ…」

私にぎゅっと抱きついて少し涙声で言う真央ちゃん。

「ううん。私は大丈夫だよっ」

「心愛ちゃん…っ」


やっぱり少し男の人に慣れた方がいいのかもしれない。
遥くんは少しだけ、慣れたけど…


「心愛ちゃんは、遥くんも、怖いの…?」

「えっ?えっと、…ちょっとだけ…っ」

「そっ、そうだったの…ご、ごめんね」


なんで真央ちゃんが謝るの…。
私が男の人に慣れてないから…っ。

「違うよ、真央ちゃん!私、男の人に慣れるように頑張るから!」