「とりあえず、シャワーでも浴びる?」

私はリュックを背負ったまま樹くんの背中に続く。
「ここに着替え置いとくから、ゆっくり入ってね。」

私は小さく頷いて、服を脱ぎ始める。

鏡に移る冴えない私。
…私こんな顔してたんだ…
……お母さんにそっくり…

シャワーを出すけど、なんだか、ぼーっとする。
体がだるい。

どれくらいシャワーを出しっぱなしにしたのかわからない。

だんだん、体が冷たくなってきた…。

「鈴ッ!?」

樹くんの焦ってる声、久しぶりに聞いたなぁ…。

……どうしたのかな…。