(芝田……?)
男子たちがバシッとボールを弾く音が聞こえてくる。
女子のそれとは比べ物にならないくらい力強い。
「芝田貫太って人間は。薙乃ちゃんを安心させるためなら、他のことを気にしないようなヤツだよ」
「ウソ」
「ほんと。でも、ヒロミは薙乃ちゃんの友達だからちゃんとフォローしておくよ」
芝田が、わからない。
芝田はわたしのためなら他人を傷つけられるの?
「なんて。ホントは自分が安心したいだけなのかもしれない」
「……?」
「薙乃ちゃんから嫌われたくない。薙乃ちゃんに大好きになって欲しい。そのためなら周りの気持ちを考える余裕がなくなるんだ」
もしかして――。
芝田も、わたしと同じなの?
いつも輝いて見える芝田も恋をすると歪んだことを考えてしまうの?


