となりの芝田は、青い。



鈴村くんも、気づいていたんだね。

ヒロミの気持ちに……。


ってことは、

芝田も当然気づいていたんだよね?


アンタは人の気持ちを汲み取るのがうまいから。


「鈴村くんの言うとおりだよ。なにもヒロミの前で……」

「見せつけてやったんだ」


――は?


「なに考えてんの」

「なにって?」

「わざとヒロミを傷つけたの?」

「そうだよ」


意味が、わからないよ。


少し離れたところで自然と練習が再開したのは鈴村くんが「いくぞー」とボールを投げてくれたから。


気を使ってくれたのだと思う……。


「ヒロミ、俺たちがそこまで上手くいってないと思い込んで付け入ろうとしてきたんだ。だから、ラブラブだってところ見せつけた」

「……なんでそんなことするの」

「俺、全然優しくないから」

「え?」

「友達以上のこと求めてくる子には苦い対応だってするよ。下手に期待させたくないし」

「……いつもの芝田から想像できない」

「それは俺が薙乃ちゃんの前では甘い顔してるせいだろうね」