芝田に出逢わなければ 恋愛にこんなにドロドロした気持ちがあるなんて、知ることもなかったのかな。 「薙乃ちゃん」 (……は?) 校門から出て500メートルくらい歩いた、そのとき。 芝田から呼ばれた。 振り返ると息を切らした芝田がそこにいる。 芝田は、体力バカなのに。 そんなに疲れるくらい走ってきたの……? 「なに追いかけてきてんの」 「そりゃあ、追いかけるよ」 「なんで」 「薙乃ちゃんが不機嫌なままバイバイしなくないから」