(みんな……)
「そ、それじゃあ。芝田のこと。よろしくお願いします!!」
すると、鈴村くんが噴き出した。
「市川、芝田のお母さんみたいだな」
お母さんってなによ。
お腹を抱えて笑うのやめて、鈴村くん。
「心配しなくても誰も本気で芝田に不満なんてないよ」
「先越されたのはムカつくけど」
そ、そうだったのか……。
良かったね、芝田。
芝田のことみんな大好きなんだよ。
こんなみんななら、どんな芝田のことも
きっと受け入れてくれるね。
緊張がとけて、頬が緩んだ
そのとき――。
「ダメ、市川」
(……え?)
芝田に手を掴まれ教室から引っ張り出された。
ずんずん歩いてやってきたのは、ひとけのない棟の階段の踊り場。
どうしてこんなところに来たの――?


