「家庭科室の電気がまだついてたから心がいるんだろうなって思って、確認に行ったの。そしたら涼太君も一緒で、つい話を聞いちゃった」


そう言ってペロッと舌を出す千代。


あの話を聞かれていたと思うと、途端に恥ずかしくなる。


でも、悪い事はしていない。


「そっか……」


あたしは赤くなっているであろう顔を千代から隠すように俯いた。


「今日の仮装。絶対に成功させなきゃね」


千代はそう言ってあたしの背中をポンッと叩いたのだった。