あたしは喉がカラカラに乾いていくのを感じた。


もしかしたら、万が一にでも。


そんな気持ちがどんどん膨らんでくる。


あたしが小春ちゃんと同じ親を持っていたのだとすれば、あたしが小春ちゃんと同じような生活をしてもいいと言う事になる。


隣の部屋で見た数々の衣装を思い出す。


あれが全部自分の物だったら。


つい、そう考えてしまう。


しかし、残念ながら生まれた病院は別々だった。


その事実は当たり前のはずなのに、思わず落胆してしまう。


「だけどあたしたちは双子姉妹。そうでしょ?」


小春ちゃんがそう言ってあたしの手を握りしめて来た。