「いいなぁ心、そんなお嬢様と友達なんて羨ましい!!」


柚は目を輝かせている。


「あたしも小春ちゃんがあそこまでお嬢様だなんて知らなかったから、ビックリしたよ」


「そっかぁ。でもこれでドッペルゲンガーじゃないってことかぁ」


と、なぜか少し悲しそうな柚。


あの都市伝説を信じていたのかもしれない。


「よぉ~」


そんな声がして振り向くと、涼太が登校してきたところだった。


昨日の夢を思い出してドキンッと心臓が大きく跳ねた。


あんな変な夢、早く忘れていまいたいのに。