「あ、あたし――」


「知らないよ?」


あたしの言葉を遮って小春ちゃんがそう言った。


「あら、家を間違えたの?」


お母さんが心配そうな顔をする。


あたしはブンブンと左右に首を振った。


「違うっ!」


「あらあなた、よく見ると心に似てるわね」


「お母さん、CM終わっちゃうよ」


小春ちゃんはそう言い、お母さんの手を取ってリビングへと戻って行く。


「ちょっと待って!」


叫んだ時、小春ちゃんが振り向いた。


とても冷たい目であたしを見ている。


あたしはこれと同じことを小春ちゃんにしたんだ。