「なんとも言えないよね。相手が嘘をついてるかどうかなんて、文字だけじゃわからないし」


千代がそう言った。


「そうだよね……」


あたしは無意識の内に拳を握りしめていた。


ここ数日間、kohaちゃんとのやりとりがとても楽しかったから、疑う気持ちなんてちっとも持っていなかった。


「じゃあさ、実際の名前とかをちゃんと聞いてみればいいんじゃない?」


柚が思いついたようにそう言った。


「本名ってこと?」


そう聞くと、柚は頷いた。


「うん。本名とか通ってる学校とか。誤魔化す事はできるかもしれないけれど、嘘をついてたとしたらどっかで矛盾がでたりするでしょ」