また入れ替わったって、どうせ誰も気が付かないだろう。


「どうする? 次はいつ入れ替わる?」


『いつでもいいよ。できるだけ早い方がいいけど』


その言葉にあたしはしばらく逡巡した。


今から隣街へ行って、小春ちゃんと入れ替わる事は可能だ。


でも明日はN女へ登校しなきゃいけないから、覚えることも沢山あるだろう。


『今から来られる?』


考えている間に小春ちゃんがそう聞いて来た。


「わかった、行くね」


あたしはそう言って電話を切ったのだった。