「そっか、よかった」


ホッと胸をなで下ろし、自分がまだワンピース姿のままだと気が付いた。


「ねぇ、デートどうだった?」


ワンピースを見おろしていたあたしに、小春ちゃんがそう聞いて来た。


それはもう夢のような1日だった。


武人君のエスコートは大人っぽかったし、想像以上にイケメンだったし。


「素敵だったよ、武人君」


簡単に答えると、小春ちゃんは「そっか、よかった」と、ほほ笑んだ。


「涼太はどうだった?」


すると小春ちゃんは頬を赤らめ、「楽しかったよ。行った事のない場所に沢山連れていてくれたし」と、答えた。


本当に涼太のことを好きになったんだろう。


「あたしも同じだったよ。武人君はあたしの行った事のない場所に、たくさん連れて行ってくれた」


「全部が新鮮だったの」


小春ちゃんが言う。