涼太とは違う男の手にドキッとする。


涼太はスポーツをしているためか、指の関節はゴツゴツしている。


けれど武人君は指先までスラリと長く、とても綺麗だ。


スベスベとした手の感触に、まるで女の子みたいだと感じてしまう。


「小春、どこか行きたい所があれば言いなよ?」


「う、うん。ありがとう」


あたしはそう言って頷いたのだった。