武人君とのデートは次の日曜日に決まり、金曜日の夜には、あたしは小春ちゃんの家に行っていた。


武人君からもらったと言うブランド物のバッグを借りて、デートの行先をおおまかに説明してもらった。


あたしが1度も入った事のないホテルのレストランを予約してくれているらしい。


学生同士のデートでホテルのレストランに行くなんて、夢にも思っていなかった。


やっぱり武人君の家もかなり裕福なのだろう。


日曜日の朝は緊張してしまい、寝不足の状態でやってきた。


小春ちゃんの家の客室に泊めてもらったあたしは大あくびをして目を開けた。


「心ちゃん、起きてる?」


ノック音と共に小春ちゃんの声が聞こえて来た。