なんて贅沢な悩みなんだろう。


自分と同じお金持ちでしかもイケメンな彼氏がいるくせに、新鮮味がないなんてよく言えたものだ。


「そっか。それならあたしが武人君を好きになったら、あたしにくれるってことだよね?」


『そうなるね。心ちゃんならきっと武人とお似合いだし、大丈夫だと思う』


そんなに簡単に手放せるということは、小春ちゃんの愛情はもうほとんど消えているのだろう。


それならあたしが遠慮する必要はない。


「わかった。それなら涼太とのキスの事も目をつむってあげる」


『ありがとう心ちゃん!』