でも、あたしだって小春ちゃんの家のお金で20万円もの買い物をしたのだ。


そう思うと怒る事もできなかった。


もしかしたら、小春ちゃんが怒らなかった原因も後ろめたい気持ちがあったからかもしれない。


「どうした心? 今日は昨日と違ってボーっとしてるな」


「大丈夫だよ。なんでもない」


あたしは涼太へ向けてそう言ったのだった。