そう思うと心がかき乱されるような気持ちだった。


あたしは1人、小春ちゃんになって浮かれていた。


20万円の買い物をして喜んでいた。


それを想像して小春ちゃんは鼻で笑っていたかもしれないのだ。


涼太のことだって優しいと褒めてくれたけど、自分はあんなに素敵な彼氏がいるのだ。


本心から褒めているワケがない。


クッションを壁に投げつけてベッドにうつ伏せになる。


すべての色と音を遮断するようにキツク目を閉じたのだった。