双子姉妹

☆☆☆

小春ちゃんに八つ当たりをしたってなんの意味もない。


わかっているのに、理不尽な気持ちが湧いて来てとまらない。


結局家に帰るまでの間、あたしと小春ちゃんの間にまともな会話はなかった。


こんなの完全に嫉妬だし、小春ちゃんを困らせていると理解している。


それでも、産れた場所の違いを怨まずにはいられなかった。


車から下りて近藤さんにお礼を言い、自分の家へと歩き始める。


小春ちゃんの家とは大違いの一軒家。


二階建ての築20年の我が家だ。


玄関を入るとその狭さに愕然としてしまった。


たった1日ここにいなかっただけなのに、家の狭さを痛感してしまう。


「ただいま……」


小さな声でそう言って、そのまま二階へと上がった。