毎日顔を合わせているハズなのに、近藤さんもユキエさんも、疑った顔なんて1度も見せなかった。


「やっぱり、それくらいあたしたちはそっくりなんだね」


小春ちゃんは嬉しそうにそう言った。


確かにそうなんだろう。


似ているし、誕生日も近いし、産れた場所も近い。


それならなぜあたしが小春ちゃんとして生まれてこなかったんだろう。


そう思い、下唇を噛みしめた。


小春ちゃんの生活はあたしの知らないもので溢れていた。


特別待遇をされ、好きなものを買い、美味しいご飯が食べられる。


なのにどうしてあたしはそういう生活ができていないんだろう。