それを貰えるというのはあたしにとってともて魅力的なことだった。


「でも、あたしの学校は明日登校日なんだよね……」


「それなら、心ちゃんの友達の事を教えて? あたし、頑張って覚えるから!」


そう言われて、あたしはおずおずとスマホを取り出した。


クラスメートは全員で35人。


さすがに全員の名前と顔を覚える事はできないだろう。


でも、いつものメンバーだけなら大丈夫かもしれない。


そんな気持ちが湧いてくる。


けれど、それは同時に涼太と小春ちゃんを引き合わせる結果になってしまうのだ。


それは十分理解している。


ただ、小春ちゃんはあたしとして涼太に会うのだ。


それならなんの問題もないような気がした。


「この子たちが心ちゃんの友達?」


スマホで撮った友達の写真を見て小春ちゃんがそう言った。