☆☆☆

「うん! すっごく美味しい!」


あたしの持参したクッキーをひと口食べた小春ちゃんはそう言ってほほ笑んだ。


「よかった。今日のは自信作だったんだから、おいしくないって言われたらどうしようかと思ってた」


そう言うと、小春ちゃんは「おいしくないなんてとんでもない」と、おどけて行った。


ここは小春ちゃんの部屋で、テーブルには持参したクッキーとお手伝いさんが入れてくれた紅茶が用意されていた。


「これが仮装の写真」


そう言ってスマホを見せる。


そこには先生たちの姿やあたしたちの姿がしっかりと写っている。


「女装!?」


「うけるでしょ? あたしたちのクラス大人気だったんだよ」


「すごいね。スカートも心ちゃんによく似合ってる」


「ありがと」