それから、特に問題なく時間は過ぎた。 いつも通り授乳指導や患者の体調確認をし、明け方に陣痛で来院した産婦が一人いただけだった。 だが、お産が進む様子でもなく、夜勤帯での出産にはならなかった。 遠藤先生はその産婦の診察に来ただけで、ナースステーションには現れなかった。 当直室で爆睡しているのだろうか。 それとも、新たな曲作りでもしているのだろうか。 漢マン……それを思い出すと、またまた笑いが止まらないのだった。