滝沢side



黒髪の男に訳もわからず連れていかれた場所がここ、若林組だった。理由をきくにもこいつは銃で撃たれて寝てるし、きくにもきけない。



シンと呼ばれていたこいつの部屋で起きたら呼べとこいつを担いでた男が言っていた。名前を聞いてなかったから誰か分かんねぇんだけど。







「うぅっ」











こいつ、うなされてるな。 ベッドの中で寝ているこいつは見ているこっちが苦しい。 様子を見るために近づいてみると、何となく見覚えのある顔だった。 それに、こいつに似ている顔を見たことがあるとも思った。






「うぅっ はぁはぁはぁ」








「おい、大丈夫か!? 」







起きているはずなのに返事がない。こいつ聞こえてないのか?
起き上がっているのは寝相?なわけねぇよな。







「おい、しっかりしろ!」






このままだと呼吸も乱れてるし、過呼吸になりそうで、見ていられなかったからつい強引に肩を揺らしてしまった。

やべぇ。やっちまった。








「痛え。傷口開いた」