ただただ信じられなくて動けずにいると…




「光輝〜!!!!!」



という声と共に足音が近づいてきた。




「光輝お話終わった?一緒に帰ろ〜?」




当たり前のように光輝の腕に自分の腕を絡めて、甘えた声で話しかけていたのは同じ学部でゼミも一緒の姫野さんだった。



姫野さんとは研修合宿で同じ班になってからよく話すようになった。
茶色い髪を綺麗に巻いた可愛らしい印象。
姫野さんが他の女の子と一緒にいるところはあまり見たことが無かった。
それでも姫野さんはすごく優しかったし、良い人だったから特に気にしていなかった。
姫野さんには、たまに光輝のことで相談もしていたんだ…。