きみが虹を描いてくれた青空の下で


「だからまず、そのために全身麻酔するの」

「うん」


そうだよね。
麻酔しなきゃ、絶対ムリ。
安心しかけた私に八重ちゃんが被せるように続けてきた。


「全麻ってね、麻痺とか死んじゃったりってリスクがあるんだよ」

「え? ドナーになるだけで死ぬなんて嫌すぎじゃない?」

「まあそんなの本当にめったにないけどね」

「なんだぁ。脅かさないでよ」

「脅しじゃないよ。確率はゼロじゃないもん」