きみが虹を描いてくれた青空の下で


「あのね。オバカなあんたに教えてあげる。骨髄移植のドナーはね、臓器をあげるわけじゃないからお腹切ったりとか大きな手術はしないけどね、腰に太い針の穴が開くんだよ」


言い方は気に食わないけど、八重ちゃんの目が瞬きもしないで私をじっと見つめてきたから、黙って聞くことにした。


「骨にね、ボールペンの芯くらいの針を何十回も刺すの」


「え……一か所じゃないの?」


「うん。一か所じゃ量が全然とれないんだって」


なんか、想像してたのと全然違った。

私の頭の中は、アイスピックとかタコパのピックみたいなので背中をぐさぐさ刺されるイメージが広がって、怖くてたまらなくなった。