「…な、なに…?」 天本くんの指が離れるように、慌てて振り返った。 「僕を置いて走ったりするから、暑いんじゃないの?」 すると、少しムスッとした天本くんの目と目が合ってしまう。 やっぱり、慌てて目線を逸らす。 「……ち、違いますから…」 もう声を出しているとか。 声が気持ち悪いとか。 そんなこと考えてる暇はなくて。 ただぎゅっと長すぎるスカートを握りしめることしができなかった。 な、何なの…天本くん…