これも、最近できた私の日常。
天本弥邦くん。
私を何かと気にかけてくれている。
きっとクラスで浮かないように。
…別にいいのに…
それに…
「あの、私、行くね…」
私は慌てて、足を上履きにねじ込んで、靴を乱暴に靴箱に突っ込んだ。
そして、くるりと天本くんに背を向けて、踵を返す。
「ちょっ」
呼び止める天本くんを振り切って、駆け足で階段を登った。
──それに…男の子と話す私は、顔がいつもふにゃふにゃで気持ち悪いらしい…
だから、あんまり天本くんとは関わりたくない…
これ以上、千里に嫌われる要因を作りたくない…
って思ってるのに…

